寒くなってくると気になるのが、子どもの胃腸炎(おなかの風邪)。ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎は、例年11月ごろから増え始め、冬にかけて流行することが多いと言われています。
わが家は横浜でフルタイムで働く2児のワーママ家庭。小学1年生の長男と、保育園に通う次男がいます。子どもが夜中に急に吐いたとき、慌てずに片付けられるのか、家族にうつさずにすむのか……気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで流行前の今のうちに、自治体や専門機関の資料を中心に、嘔吐物の処理の仕方と備えておきたいものを調べてまとめました。
- 子どもの胃腸炎が増える時期と、家庭内でうつりやすい理由
- 嘔吐物を処理するときの基本の手順
- 塩素系漂白剤の薄め方と、使うときの注意点
- 流行前に用意しておきたい「嘔吐対策セット」の中身
- 共働き家庭が先に決めておきたいこと
- わが家の胃腸炎体験(大変だったのは寝不足と、親にうつったこと)
子どもの胃腸炎はいつ増える?家族にうつりやすい理由
感染性胃腸炎は一年中みられますが、ノロウイルスによるものは例年11月ごろから増え、12月〜2月ごろに多くなる傾向があると紹介されています。横浜市の感染症情報でも、冬のシーズンに患者数が増える様子が発表されています。最新の流行状況は、お住まいの自治体の感染症情報ページで確認できます。
家庭内でうつりやすいと言われる理由は、主に次の3つです。
- 少ない量のウイルスでも感染すると言われている
- 嘔吐物や便が乾燥すると、ウイルスが空気中に舞い上がることがある
- ノロウイルスにはアルコール消毒が効きにくいとされている
つまり「いつものアルコールスプレーでサッと拭く」だけでは不十分なことがある、ということ。ここを知っておくだけでも、片付けの仕方が変わりそうです。
嘔吐物を処理するときの基本の手順
自治体の資料などで紹介されている手順を、家庭向けにまとめると次のような流れになります。
①まず子どものケアと、ほかの家族を遠ざける
吐いた子が落ち着ける姿勢になっているかを確認し、きょうだいなどほかの家族は別の部屋へ。窓を開けて換気します。片付けは、できれば大人1人が担当すると、うつる人を減らせると言われています。
②使い捨て手袋・マスク・エプロンをつける
素手で触らないことが基本です。服に飛び散らないよう、使い捨てのエプロン(なければゴミ袋に穴をあけたもの)を使う方法も紹介されています。
③外側から内側へ、静かに拭き取る
ペーパータオルや古布で、外側から中心に向かって包み込むように拭き取ります。広げないこと、勢いよくこすらないことがポイントとされています。拭き取ったものはすぐにビニール袋へ。
④薄めた塩素系漂白剤で消毒する
拭き取ったあとの床などは、薄めた塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を含ませたペーパータオルでしばらく覆い、そのあと拭き取って水拭きする方法が紹介されています。金属は塩素でさびることがあるため、水拭きまでしておくと安心です。
⑤ゴミは密閉して捨て、手をよく洗う
使ったペーパータオルや手袋は、袋の中で消毒液をかけてから口をしっかり縛って捨てます。最後に石けんと流水で手を丁寧に洗い、換気を続けます。乾かしたまま放置しないことが大切だと言われています。
塩素系漂白剤の薄め方と注意点
自治体の資料では、用途によって濃度を使い分ける方法が紹介されています。目安は次のとおりです。
| 使う場面 | 濃度の目安 | 濃度約5%の製品の場合 |
|---|---|---|
| 嘔吐物・便がついた場所 | 0.1%(1000ppm) | 約50倍に薄める |
| ドアノブ・トイレなど手が触れる場所 | 0.02%(200ppm)程度 | 約250倍に薄める |
市販の塩素系漂白剤は濃度が約5%のものが多いようですが、製品によって違うため、必ずパッケージの表示を確認してください。資料によって手すりなどに勧める濃度に幅があるため、お住まいの自治体の案内も参考にすると安心です。
- 酸性の洗剤とまぜない(「まぜるな危険」の表示をチェック)
- 作り置きせず、使うたびに作る
- ペットボトルで作る場合は、飲み物とまちがえないよう大きく表示し、子どもの手の届かない場所に置く
- 色柄の服やカーペットは色が抜けることがある
- 「次亜塩素酸水」「除菌水」と書かれた商品は別物で、嘔吐物の処理には向かないとされている
汚れた服やシーツは、ほかの洗濯物と分け、汚れを落としてから熱湯や薄めた塩素系漂白剤につける方法が紹介されています。色落ちが心配なものは、洗濯表示を確認したうえで判断を。
流行前に用意しておきたい「嘔吐対策セット」
夜中に吐かれてから道具を探すのは大変、という声は口コミでもよく見かけます。ひとつの袋や箱にまとめて、すぐ出せる場所に置いておくと安心だと言われています。これから準備する方向けに、リストにまとめました。
- 使い捨てのビニール手袋(多めに)
- マスク
- 使い捨てエプロン(または大きめのゴミ袋)
- ペーパータオル・古布・新聞紙
- ビニール袋(口を縛れるもの)数枚
- 塩素系漂白剤と、薄める用の空きペットボトル・計量カップ
- 手順と薄め方を書いたメモ
ドラッグストアや通販では、これらがひとまとめになった「嘔吐物処理セット」も売られています。自分でそろえるか、セットを買うかは、置き場所や手間で選ぶとよさそうです。寝室の近くには、汚れてもいいバスタオルや洗面器を置いておく家庭も多いようです。
また、冬は乾燥でのどや鼻を傷めやすい季節。部屋の湿度については、子どもがいる家の加湿器の選び方の記事でまとめています。
吐いたあと、水分のとらせ方と受診の目安
吐いた直後にたくさん飲ませると、また吐いてしまうことがあると言われています。少し時間をおいてから、スプーン1杯ずつなど少量をこまめにあげる方法がよく紹介されています。経口補水液を用意しておく家庭も多いようです。
次のような様子があるときは、早めに医療機関に相談するよう案内されています。
- 水分をとってもすぐ吐いてしまう
- おしっこが半日ほど出ていない、唇や口の中が乾いている
- ぐったりしている、呼びかけへの反応が弱い
- 便や嘔吐物に血がまじる、強い腹痛が続く
夜間や休日に迷ったときは、子どもの医療電話相談「#8000」に相談できます。受付時間は地域によって違うため、今のうちにスマホに登録しておくと安心です。
わが家の胃腸炎体験:大変だったのは「寝不足」と「親にうつったこと」
わが家は、胃腸炎の経験は少ないほうです。それでも、長男が赤ちゃんのときに一度かかったことがあります。
夜中に何度か吐いていて、その次の日には、わたしにもうつってしまいました。看病しながら自分も具合が悪くなるのは、本当につらかったです。
たいたいくま子どもの看病中に自分もうつると、本当にしんどいです…
長男の場合は、そこまで長引かず、シーツも汚さなかったので、片付けそのものは大変ではありませんでした。それよりも大変だったのは、「いつ吐くかわからない」という不安で、大人が寝不足になったことです。
だからこそ、すぐ出せる場所に道具をまとめておく、片付けの担当を決めておく、といった「先回りの準備」が役立ちそうです。
共働き家庭が先に決めておきたいこと
胃腸炎は、嘔吐や下痢がおさまって普段の食事がとれるようになることが登園の目安とされることが多いようです。また、症状がおさまったあともしばらくはウイルスが便に出ることがあると言われています。園や学校によって決まりが違うので、登園届や医師の意見書が必要かどうかは、元気なうちに確認しておくとあわてずにすみます。
そして共働き家庭で悩ましいのが、仕事との調整。きょうだいに順番にうつると、休みが長引くこともあるそうです。
- 園・学校の登園(登校)の決まりを確認する
- 病児保育・病後児保育の事前登録をすませておく
- 職場で使える休暇(子の看護等休暇など)を確認する
- 片付けの担当や、看病の分担を家族で話しておく
病児保育の登録の流れは、病児保育・病後児保育の違いと横浜市での登録・予約の流れでくわしくまとめています。インフルエンザも同じ時期に流行するので、子どものインフルエンザ予防接種のスケジュールもあわせてチェックしてみてください。
子どもの胃腸炎のよくある質問
- ノロウイルスにアルコール消毒は効きますか?
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ノロウイルスにはアルコール消毒が効きにくいとされています。嘔吐物の処理には、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を薄めて使う方法が紹介されています。
- 塩素系漂白剤はどのくらい薄めればいい?
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濃度約5%の製品なら、嘔吐物や便がついた場所には約50倍(0.1%)、ドアノブなど手が触れる場所には約250倍(0.02%)が目安です。製品の濃度は必ずパッケージで確認してください。
- 吐いたあと、水分はいつからあげればいい?
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吐いた直後にたくさん飲ませると、また吐いてしまうことがあると言われています。少し時間をおいてから、スプーン1杯ずつなど少量をこまめにあげる方法がよく紹介されています。
- 夜中に吐いて、受診するか迷ったら?
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子どもの医療電話相談「#8000」に相談できます。受付時間は地域によって違うので、元気なうちにスマホに登録しておくと安心です。
まとめ:流行前の「今」準備しておくと安心
胃腸炎は、かかってしまってからでは準備する余裕がありません。調べてみて、ポイントは次の3つだと感じました。
- ノロウイルスにはアルコールが効きにくいので、塩素系漂白剤を薄めて使う
- 嘔吐物は乾かさず、外側から内側へすぐ片付ける
- 道具はひとまとめにして、流行前に用意しておく
流行が本格的になる前に、嘔吐対策セットと置き場所を決めておくと安心です。正しい情報は厚生労働省や自治体のページでも公開されているので、あわせて確認してみてください。

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